ぷーるはすっごくたのしくて、あっというまにおひるのじかんになりました。おにぎりはこどもはふたつずつ。でっかいおにぎりがほしくて、まりとけんかになりました。まりはなつのほっぺたを2はつ、なつはまりのてを3ぱつたたきました。でも、すぐになかなおりしておにぎりをたべました。ちょっとしおがたりなかったけれど、とってもおいしかったんですよ。
3じになってかきごおりをかってべんちでたべました。なつもまりもれもんあじのきいろいのをかいました。200えんでした。おとうさんはびーるのほうがいいといって、うれしそうにのんでいました。かえりにうちのちかくにこにこずしでたくさんおすしをたべてかえりました。こどもたちはおなかいっぱいになりすぎて、1じかんもうごけませんでした。
よるの9じになったのでねることにしました。まりは、ねるまえにもまた「もうねようんこー」とみんなをわらわせました。ほんとうにたのしいいちにちだったので、なつは、とうとう、あしたになるのがいやになってしまいました。わかりますか? あしたもまたきょうとおなじにちようびがきたらいいなとおもってしまったのです。
あさになりました。きょうもはやおきできました。と、なんとおかあさんがきょうもみんなのおにぎりをつくっているではありませんか? 「あれきょうもおにぎり?」となつがふしぎそうにいうと「なにねぼけてんの? きょうはみんなでぷーるにいくんでしょ」といそがしいそうにいいました。しんぶんをみると、やっぱり、きのうとおなじ7がつ23にちのにちようびとかいてあります。やったー、きょうもぷーるであそべるぞ、と、なつは、しらんかおして、きょうもたのしくすごすことにしました。まりがおきてきて、「おはようんこ」といってやっぱりわらわせます。きのうとまったくおなじなのです。
おかあさんはきのうとおなじように4かいみちをまちがえて、おとうさんをおこります。まりとまたおにぎりのとりあいでけんかをします。かきごおりもたべました。きょうもまたたのしいいちにちでした。でも、なんていうのかな、そう、ちょっとだけ、きのうよりはたのしくないのです。かきごおりもおいしいのですが、きのうほどはおしくないし、まりが「おはようんこ」といっても、それほどおかしくないのです。そうですね。ときどきたべるからおいしいし、ときどきおかしいことをいうからわらっちゃうんですよね。
たいへんなことになってしまいました。あさおきてもあさおきても、まいにち、7がつ23にちのにちようびなのです。さすがに8回めの7がつ23にちになるとなつもしんぼうできなくなってきました。だって、あさおきるとぜったいまりが「おはようんこ」というし、まりにおひるのまえにかならずかおをたたかれるのです。ぷーるのなかで3かいみずをのんでしまうし、かきごおりももうおいしくなくなってきました。かいてんずしだって、まぐろのつぎにたまごがきて、そのつぎはいかで、というふうになにがまわってくるのかおぼえてしまいました。おにぎりのしおがすくないのもいやだし、あついのもいやになってきました。よるねるまえに、まことのおともだちのかおおもいだして、ついになつはなきたくなりました。すると、よこでわーぷろをうっていたおとうさんが、ようすのへんななつのところにきて、ちいさなこえでいうではありませんか。
あさ、めをさますとまた7じでした。はんぶんなきそうになって、カーテンをあけると、な、なんとなんと、あめがじゃーじゃーとふっているではありませんか。なつは、「やったー、あめだ!」とおおごえでさけんで、みんなをおこしてまわりました。おかあさんは、「まだはやすぎる」とはんぶんおこりながらいって、たおるけっとをあたまにかぶってまたねました。おとうさんは、にやにやしながら、まくらをかぶっています。まりは、「おはよう、うんこく、くさいじゃん」といいました。なつは、ひさしぶりにおおわらいしてしまいました。「きょうは、あかいかさをさしてまことにいかなくっちゃ」と、なつはねぼけているまりにいいました。